千葉
千葉市美術館へ「赤瀬川原平の芸術原論 1960年代から現在まで」を見に行く。自分はVOWの流れでトマソン、路上観察学会に行きつき、そこで赤瀬川さんを知ったクチなので、中高生時代は現代美術というよりかは、サブカルのお父さん的な存在だった。
その後、大学に入って戦後の現代美術を学んでいくわけだ。そうすると、千円札裁判だったり、尾辻克彦だったり、ハイレッド・センターだったりを知り、じつはすごい人であることが少しずつわかってくる。そのいっぽう、現在の赤瀬川さんは新解さんであったり、老人力であったり、ライカ同盟であったりと、自分が過去の知識を深めつつあるのと同時進行でがんがんフィールドを拡げていっている状態。つまりついていくのが大変だったわけだね。
でも、だからおもしろかった。過去にも現在にも赤瀬川さんがいて、いつも面白い未来を提示してくれるような気がしていた。氏がなにに目をつけるのか、とにかく気になっていた。もしかしたら、いまのみうらじゅんのスタンスが近いのかもしんないね。
卒論で赤瀬川さんを取り上げていた友人がいたり、日本美術の先生が赤瀬川さんと日本美術応援団というのを結成したりしていたりと、ふつうの学生よりかは赤瀬川さんの世界に触れる機会が多かったというのもある。いま思うと非常に幸福な環境だったんだけど、そのことに気づくのは彼の訃報を聴いたあとのこと。本当に残念だ…。
ということで、展覧会を見たんだけどとにかく量が多い!
2フロアからなる会場、1階ぶんだけでゆうに1時間はかかってしもうた。展覧会のチラシや裁判資料、マンガなど文字が多いからひとつの作品を見るだけでも相当の時間がかかってしまう。集中力を持続させるのが大変。最後のほうはかなりフラフラになりながらの鑑賞でありました。半分くらい町田にわけてあげてもいいんじゃ…。
でもまあ心が震える展覧会でありました。
そういえば11月30日はナンバーガールが解散した日です。あの日から自分のなかで止まっているものごとがたくさんあります。琴似は寒かったね。
NUMBER GIRL - OMOIDE IN MY HEAD (last live ...