よそいきのメモ帳

人に見せてもいいメモ帳をつづります。

諸行無常

ようやくTOmagazineを読むことができる時間ができた。 濃ゆい濃ゆい品川区の本。

TOmagazine 品川特集号 (双葉社スーパームック)

TOmagazine 品川特集号 (双葉社スーパームック)

 

 品川区と自分との歴史は生まれる前に遡る。母の一家はその昔、ソニーのお膝元である御殿山小学校周辺に暮らしていたそうな。母が小学校に上る前に一家で駒込へ引っ越してしまったそうで、母自身にはその記憶はないのだが伯母をきれいになる前のチェゴヤに連れて行ったときに、このあたりが非常に懐かしいという話をしていた。

そういう理由なのだかわからないけれど、最初に東京で一人暮らしをはじめたのは戸越だし、品川区はなんか安心するのだ。

で、この本を買った最大の理由はUFOライブラリーについて書かれていたから。UFOライブラリーは、かつて五反田にあったライブラリー。ぴあMAPの1988年版の五反田の項を見てみると、けっこう大きくのっている。

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夢の遊眠社って五反田にいたんだね…。

UFOライブラリの斜向かいにある第二日野小学校はすでになく、小中一貫の日野学園になっている。日野学園の向かいには、このころは東洋製罐の工場。そのちょっと後はCATSシアター。そして現在はまた東洋製罐の本社。ちなみに、東洋製罐の1Fにある瓶と缶のミュージアムはかなりイカしているのでオススメです。

で、現在はこのUFOライブリーの土地はハッピーなサイエンスの精舎だかなんだかのギリシャ風の建物が立っていて、その隣のマンションの5階あたりからその建物を威嚇する感じでルーマニアの国旗みたいな旗が立っていて(これはTOmagazinの2P見開き写真からでも確認できる。ふたつの宗教に対するキャプションがまったくないのが恐ろしい、こんなにも映り込んでいるのに!)不思議な風景になっている。UFOライブラリー周辺はこの当時とは総入れ替えみたいな感じになっているのだ。

自分は趣味の微古地図眺めをきっかけに、このUFOライブラリーを知ったのだが、このライブラリーの情報が全然なかったので、今回のこのTOmagazineは本当にありがたかった。UFOを介したビッグな人物たちのつながりの素晴らしさ!

そして、惜しむらくはなんと97年末までUFOライブラリーは存在したということ。自分が品川から山を登って高輪台経由で宇宙 日本 世田谷大学ににかよっていたころなんです。ぜんぜん見学できたやん!

 

そのほかにも、TOmagazineにおいて、五反田三業地最後の生き残りの海喜館が2011年以降休業していることや、ムサコのアーケードが組合の割賦事業の収益で作られたものであるとか、かなりディープな知識を得ることができたのでした。ほんとよい本でした。